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企画でこのせつSS第四十六弾

企画でこのせつSS第四十六弾です。

『毎土!このせつSSいかがですか?』

一週間遅れ。。。
でも休むということはしたくなかったんです。
だって、せっかくお題があるのですもの。
そして浮かんだのですもの。


さて今回のお題。
『魔女』『ライター』『ネックレス』

ちょっと変わった構成をしております。
設定はまた幼少時代です。
だって好きなんだもの!


SSは続きからどうぞ。







それは、むかし、彼女の家で見た絵本のお話。

小さな森で、お母さんと静かに暮らしていた女の子。
お母さんは少し離れた町までお買い物に。
誰か来ても、絶対に扉を開けてはだめですよ。
お母さんにそう言われ、女の子は元気に返事をしました。

いってらっしゃい、と大きく手を振ってお見送り。
女の子はお留守番には慣れてるのでへっちゃらです。

「……せっちゃんはお留守番できる?」
「うん、よくししょーに頼まれて」
「……」
「このちゃんできんの?」
「やったことないからしらーん。ほら、次々」

しばらくすると、ちいさくノックする音が聞こえてきました。
そっと扉の隣の窓から外を覗くと、

「…せっちゃん?」
「ん?」
「なんで目隠してるん?」
「……気にせんでえーの!はよ次ー」

ひとりのちいさなおばあさんが、籠を持って立っていました。
いろんなものを売ってるよ、なにかいるものはないかね?
ありませーん。
思わず、女の子は大きな声で答えてしまいました。

「……」
「……」
「えへへ、思わず口ふさいでしもうた」
「うちもや」

慌てて口を塞いでも、もう遅い。
女の子の声は、はっきりとそのおばあさんの耳に届いていました。

いろいろあるよ。おいしいお菓子に、かわいいお人形。
いりませーん。
女の子は、もうお菓子やお人形を欲しがる年ではありません。

「……うちはお菓子ほしい」
「このちゃんお腹すいたん?」
「うん」
「んー、おやつする?」
「これ読んでから」

だったらそうだねぇ……。
急に声が聞こえなくなって、女の子はまたおそるおそる窓から外を覗き見ました。

見えたのは、ガラスのネックレス。
太陽の光に反射して、とても綺麗。

もっとよく見ようと、女の子は頭をあげました。
けれど、こつんと、窓に頭がぶつかってしまいました。

「ふふ、なんや、せっちゃんみたいや」
「うち、そんなことせんー」
「この前、外出ようとして閉まった窓に激突したやん」
「……」

その音で、おばあさんは女の子が見ていることに気付きました。
そして、窓際に、女の子に近寄ります。

おや、可愛らしいお嬢さんだ。きっとこれが、よく似合う。
じゃらっと音がして、窓を挟んですぐ目の前に、ネックレスが掲げられました。

女の子は、吸い寄せられるようにそのネックレスを見ました。
そうだね、これはお前さんにあげよう。お金はいらないよ。
……いいの?
ああ、いいともいいとも。だから、扉をあけておくれ。

「あああああ」
「もう、せっちゃんうるさい」
「だって……」
「もう、ほら、続き読も」
「うぅ……」

だめよ、お母さんに決して扉を開けないように言われたもの。
女の子は少し困ったように答えました。

おばあさんは、そんな女の子ににっこり微笑みました。
じゃあ、この窓を開けておくれ。お母さんは、窓を開けてはいけないと言ってはいないだろう?
窓なら、と、女の子はそっと窓の鍵を開け、それからゆっくりと窓を開けました。

ネックレスが通るくらいの隙間があきました。
おばあさんは、ガラスのネックレスをその隙間に通しました。
女の子は、ガラスのネックレスをその隙間から受け取ろうとしました。

でも、その瞬間、女の子はガラスのネックレスに吸い込まれてしまいました。
一生懸命ガラスを叩くけれど、外にでられません。
ガラスのネックレスの中に閉じ込められてしまいました。

隣のガラスにも、反対側のガラスにも、同じくらいの女の子たちがいて、しくしく泣いていました。

おばあさんはネックレスをまた自分の手元に戻すと、大きな口で笑いだしました。
物売りのおばあさんは、実は魔女だったのです。
ふふふ、ばかなお嬢さんだ。これで、


「あぁぁ……」
「なに泣いてるん?」
「な、泣いてない!」
「もう、せっちゃん泣き虫やなー」
「このちゃんに言われたくな……」
「……今の、せっちゃん?」
「……へへ、うん」
「お腹すいたなー。先おやつする?」
「これ読まんの?」
「せっちゃん泣くんやもん。せっちゃんが泣かんでも読めるようなったら、続き一緒読も?」
「うんっ」









「そういえば、あの絵本結局読まず終いやったなぁ。あれもこの中あるんかな」
「お嬢様、懐中電灯が見当たらなかったので蝋燭とライター貰ってきました。」
「あ、ありがとう」
「でも、この倉庫の中って……見つかりますかね?」
「なぁせっちゃん、ガラスのネックレスの絵本、覚えとる?」
「……いえ」
「ん、覚えてるんや。あれ、最後どうなる思う?」
「お嬢様はどうなると思いますか?」
「んー、これはうちの希望やけど、」

ガラスのネックレスに閉じ込められた女の子。
最後には助かって、お母さんとまた仲良く暮らしてく。
助けてくれるのは、他のお姫様が出てくるようなお話みたいな王子様じゃなくて。

次に魔女が狙う女の子。
少しだけ泣き虫だけど、その涙は誰かのために流すもので。
きっと、ガラスのネックレスに閉じ込められた女の子たちを可哀想に思って、泣きながら助けてくれる。


ふと、助けてくれる子のイメージが、すぐ近くの子になってることに気がついて、少し恥ずかしくなった。
あー、でも、本人はまったく気付いてないみたいやな。






おしまい。


絵本の内容は勝手に作ってます。
でも、なぜ今回こんな構成になったのかわからないわ。
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