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企画でこのせつSS第三弾

さて、企画でこのせつSS第三弾です

そして前回企画名が決まりました。

『毎土!このせつSSはいかがですか!?』


お題は土曜日の夜に、チャット会で決めているのですが……

本日のチャット会からしばらく参加できません。
学生には避けては通れない壁がにょきにょきできましたので。
7月31日までは、逃げられません。

でも、気分転換かねて、SSは書いてゆきたい。
ということで、作品はなんとかあげてゆければいいな、と今のところ思ってます。


今回はSSの関係でお題はラストに。
先に他の方の作品を読まれた方々はすぐわかるでしょうけど。
まぁお気になさらず。



SSは続きからどうぞです。 『ゆめでみた、あのせかい』









大きくて、どっしりとした体を見上げると、きらきらした世界が広がっていた。
専門の知識とか、特徴なんて知らないうちには、それがなんなのか、なんてわからない。
でも、彼女は知ってるようだった。
教えて、と頼んだら、少し悩んで。

『            』


あれ、あの時彼女はなんて言ったっけ。








「…の……のか、このか!」
「ん……あすな?」
「どうしたのよ、あんたが寝坊なんて珍しいわね」

少し重たい頭をなんとか起こして、背伸びをひとつ。
朝ごはんの支度、と思ったけど、ネギくんがトーストを準備してくれているのが目に入った。
今日の夕ご飯はネギくんの好物にしてあげよう。

「なんや、懐かしい夢見てしもうてな」
「ん、なに、また刹那さんの夢?」
「……なんでわかるん?」
「顔見ればすぐわかるわよ」

はやく着替えてご飯にしよう、と促されてアスナはそれ以上深く聞くことなく朝食の席に。
時計を見れば、少し危ない時間。

とりあえず、学校へ行く準備をしないと、とベッドから抜け出した。








「おはようございます、お嬢様、アスナさん、ネギ先生」
「おはよ、せっちゃん」
「おはよー、刹那さん」
「おはようございます」

登校中にせっちゃんと合流して一緒に学校へ。

「そだ、刹那さん、聞いてよ。今日木乃香ってば寝坊してさー」
「え」
「ちょ、アスナー」

突然のアスナの発言に焦る。
なにもそんなことせっちゃんに言わなくてもいいのに。
せっちゃんは驚いたような表情でうちを見ている。

「いいじゃない、これくらい」
「お嬢様、どこかお体の具合でも……」
「ちゃうよー、ちょっとな」
「刹那さんの夢見てたんだってー」
「もー、アスナー」
「え、私の……?」

少し恥ずかしくて濁したのに、簡単にアスナにばらされてしまった。
せっちゃんはまだうちの顔見てるし。

「ほんっと木乃香って刹那さん好きだよねー」
「アスナ―!」
「うわ、鞄での攻撃はなしなし!」

なんとなく恥ずかしくて、せっちゃんの顔が見れない。
原因のアスナに八つ当たり。

「アスナのあほー!」
「わ、刹那さん、あとは頼んだ! ほら、ネギ、いくわよ」

アスナはうちから逃げるように、ネギ君の首根っこを掴んで走って行った。

アスナの足には勝てないから、あきらめるしかない。
まぁ、あとで教室で会うし、隣の席だから無理に追いかける必要もないのだけれど。

「まったく……」

さっきからせっちゃんが何も言わないのが少し怖い。
でも、しばらくするとかすかに笑い声が。

「笑い事やないよ、せっちゃん」
「ふふ、すみません」
「……もう」

恥ずかしさがだんだん引いていって、いつも通り、せっちゃんの隣で学校へ足を進める。

「夢は、」
「ん?」
「夢は、夢では、どんな私でしたか?」

前を見たまま、ぽつりと、せっちゃんが呟いた。

「気になるん?」
「それは……」

少しだけ、顔をそむけてごにょごにょと続ける。
可愛らしくて、ちいさく笑ったら怒られた。
さっきせっちゃんもうちのこと笑ったくせに。

「昔のうちらやった」
「昔の?」
「うん、せっちゃんがまだうちのこと、このちゃん、って呼んでくれてた頃の」

そう言ったら、ちょっとせっちゃんの表情が曇った。
でも、うちはそれを気にすることなく話を続けた。

「懐かしかったんやけど、ひとつ思い出せんでな。せっちゃん、覚えとる?」








お屋敷の近くに、せっちゃんとふたりで遊びに出かけたとき。
かくれぼをしていて、うちはそれを見つけた。
まわりのそれと、比べ物にならないくらい大きくて、どこか温かさがあった。
ずっと見上げていくと、きらきらした世界が広がっている。
やわらかな風が頬を撫でるたびに、きらきらが揺れる。
その光景を、口を開けて見入っていた。

「このちゃんみーつけ……このちゃん?」
「あ、せっちゃん、見てみ、綺麗や」

うちの言葉に促されてせっちゃんもうちの視線をたどるようにして、それを見上げる。

「このちゃんこれ見るの初めてなん?」
「うん、せっちゃん見たことあるん?」
「うん……」

それから、しばらくふたりで、黙ったまま見上げていた。

「なぁせっちゃん、これなんの樹やと思う?」
「このちゃん知らんの?」
「うん、せっちゃん知ってるん?」
「うん」

また、せっちゃんはじっと目の前の大きな樹を見つめた。

「教えてーな」
「え?」
「これ、何の樹か知ってるんやろ? せやったら、」
「んー……」

せっちゃんは何やら少し考えて……。








「っていう夢やったんやけど、覚えとる?」

せっちゃんは顔をしかめながらちょっと考えると、ああ、と笑顔になった。

「あの樹のことですね」
「うん。せっちゃん教えてくれんかったんは覚えてるんやけど」
「では、その樹がなんの樹かは確かめてないんですか?」
「それが、それも思い出せんでなー」

あはは、と笑いながら言うと、せっちゃんはしばらく考えて。

「どうしても思い出せませんか?」
「うん」
「どうしても、ですか?」
「……うん」

なんだか今日のせっちゃんは少しいじわるな気がする。
でも、なんだか懐かしいやりとり。
昔はこんなやりとりよくしていた。
違うのは、彼女がこのちゃんと呼んでくれないことと、敬語で話していることくらい。
そんな違いはあるけど、心地良い。

「また、教えてくれんの?」

少し覗き込むようにして聞いたら、苦笑された。
そして、あの時のような、少しいたずらっぽい笑みを浮かべて言った。

「春になったらわかりますよ」


その言葉で、ふわりと思いだした。

大きくて、どっしりとした体を見上げると、桃色の世界が広がっていたことを。













おしまい








ということで、お題は『桜』『あだ名』『昼寝』でした。

昼寝はスルーです;
『桜』が主軸にあり、『あだ名』は微妙に掠る程度。

今回も難しかったです……
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