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企画でこのせつSS第十五弾


企画でこのせつSS第十五弾です。

『毎土!このせつSSいかがですか?』


一気に寒くなってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょう。
私は見事に風邪引きました。
この時期恒例です。
でもいいんです、本格的な冬には風邪引かないから。
風邪引くのは季節の変わり目だけ。
だから、周りが風邪で大変な時はけろりとしております。

今日は授業受けながら、あまりの体のだるさにくじけそうでした。
でも、毎土企画書いてなかったので、くじけるわけにもいかず、しっかり最後まで集中してやりました。
そして家事やって、毎土にとりかかり、なんとか完成。

しかし今回このせつって感じになってない気が……(大問題



さて今回のお題
『散歩』『どんぐり』『いわし雲』

今回も苦しかったです……
どんぐりの使用法、いろいろ間違ってますがお気になさらず(←

SSは続きからどうぞ。







ぱりぱり、ぱきっ。
一歩進む度、足もとの落ち葉や小枝が鳴く。

すっかり秋。

「だいぶ葉っぱが落ちてきましたね」
「もう秋やもんなぁ」
「秋といえばやっぱ、焼き芋かなー」
「アスナ、毎年この時期なるとそれ言うなぁ」
「あれ、そうだっけ?」

アスナとせっちゃんと、久しぶりに三人で街へと繰り出して、目的を果たした後。
ちょっと時間も早いし、すっかり色付いた公園の木々を見ながら散歩でもして帰ろうという話になった。
街を歩き回って、疲れ果ててしまった足を休めるために、空いたベンチに座ろうとしたら、せっちゃんがベンチの上の落ち葉を払ってくれた。
お礼を言ったら、せっちゃんはうっすら頬を赤く染めて小さく照れて、そのあとアスナにからかわれて耳まで真っ赤になってしまった。
相変わらずアスナもせっちゃんいじるん好きやなぁ。

おいかけっこする二人を見て、あまりの微笑ましさに、思わず頬がゆるむ。
微笑ましいとはいっても、振り回す腕の速さとか、避けるためのジャンプの高さとかは小さな子供たちがするそれとは随分異なる。

ま、ふたりともふざけてるだけやし、怪我はせんやろ。

大きく背伸びをして、赤色や黄色に染まった葉の隙間から空を見上げる。
同じくらいの大きさの小さな雲が、群れをなしていた。

なんて言ったっけ。
魚の鱗みたいっていうのは覚えてるんやけど……さんま?
……ちゃう、さば?いや、そんなんやなくてー……。

「あ、いわしや」
「いわし?」
「なに、今日の夕飯いわし?」

はっとして、空に向けていた顔を下ろすと、おいかけっこが終わったのか少し髪を乱したアスナとせっちゃんがいた。
口からこぼれたらしいうちの言葉を、二人に拾われてしまったみたいで、アスナは昨日も魚だったのにー、と不満げな声を漏らしていた。

「もう追いかけっこはええの?」

わざと話題をそらして、さきほどの追いかけっこの結果を聞く。
まぁ、結果はわかりきってるんやけども。

「私が刹那さんに勝てるとでも?」
「あ、やっぱり?」
「わかってて聞くんじゃないわよ」

噛みついてくるアスナを宥めていると、ふとふたりのポケットが膨らんでいることに気がついた。

「二人して何入れてるん?」

うちが指さしたポケットを見て、アスナとせっちゃんは顔を見合せて少し笑って、ポケットからそれを取り出してうちに見せてくれた。

「どんぐり?」
「はい」
「あっちにいっぱい落ちててさ、つい、ね」
「つい、どんぐりを武器にした、と」
「な、なんでわかったの?」
「……うち、冗談のつもりやったんやけど」

乾いた笑いをするアスナから、隣のせっちゃんに目を向けるとせっちゃんの視線はうんと上。

「もしかしてさっきのいわしって、」
「うん、そのもしかして」

うちが笑ったら、せっちゃんも笑ってくれた。
お互い、顔を見合せて笑っていたら、後ろから軽い衝撃。
振り返ると、少し離れた所でどんぐりを片手に笑うアスナの姿が。

「何するんよって、あ、どんぐりなげたらあかんて」
「いきなりは痛いですよ、アスナさん」
「気持ち悪いから二人だけで笑うのやめてよね、意味分かんないし」
「そんないじけんでもええやん」
「え、いじけてるんですか?」
「なっ、いじけてないっ」
「アスナが怒ったー!あはは、せっちゃん、行こっ、どんぐり投げられるえ?」
「え、ちょ、お嬢様?」

無理やりせっちゃんの手をとって、走り出す。
一瞬体勢を崩したけど、さすがせっちゃん。
すぐに体勢を戻して、さっきまでうちが引いてた手で、うちを引く。

「あ、せっちゃん」
「なんですか?」
「どんぐり投げ返したらあかんよ」

ポケットに入れていたうちと繋がっていない方の手は一瞬止まって、小さく、はい、という呟きが聞こえてきたあとに、その手はポケットからそっと出てきた。
その拍子に、いくつかのどんぐりが転がった。

振り返ると、アスナの手にも、ポケットにもどんぐりが入っている様子はなくて。

このまま寮まで走って帰るのもいいかもしれない。
せっちゃんのポケットに残ってるどんぐりは、このまま持って帰って、みんなでどんぐり独楽でも作って遊んでみてもいいかもしれない。
ネギくんに教えてあげてもいいし、なにより懐かしい。

これやったら、アスナもせっちゃんに勝てるかもしれんしな。
昔は、毎回うちが勝って、せっちゃんはいつも悔しそうにしていたから。

懐かしい思い出と、これからのことを赤く染まり始めたいわしの群れの下を、考えながら走った。

大丈夫、今日はせっちゃんが手を引いてくれているからこけることはないだろう。

うっかり離れたりしないよう、ぎゅっと握った手に力をこめた。





おしまい





注意。
ちなみに、木乃香さんはさばは違うと言ってますが、さば雲と言うこともあるそうです。
あと、決してどんぐりを人に向けて投げないでください。
あれ、痛い上に危ないですからね。
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