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企画でこのせつSS第十七弾

企画でこのせつSS第十七弾です。

『毎土!このせつSSいかがですか?』


最近気付いたら眠ってます。
帰ったらお米といで炊飯器のスイッチ押してベッドに座って、そのまま……。

そして朝目覚ましの音が聞こえない。
でも自然と、朝ごはんが食べられるぎりぎりの時間帯に自然と目が覚めます。




さて今回のお題
『写真』『ぶどう』『本』

今回もはたしてこのせつと呼べるのかすごく不安。


さっちゃんさんのところであったので、こそこそと。
これからはどうなるんでしょうか。
まぁ、なるようになるでしょう。


SSは続きからどうぞ







衣替えのため押入れをあさってダンボールを取り出したら、その拍子になにかがぱさりと落ちた。
あっと思った時には、隣で一緒に衣替えの整理をしていたアスナが手をのばしていた。

「なにこれ、ハンカチ?」
「みたいやね」

よっと箱を下ろして、アスナからそれを受け取る。
ちょっと色褪せた淡い紫のハンカチ。

「みたいやね、ってこれ、あんたの箱からでてきたわよ」
「んー……あ、もしかして……」

押入れに向き直って、別のダンボールを引っ張り出す。
こっちにきて、まったく開けることのなかったダンボール箱。
ガムテープもきっちり張られたまま。
ちょっと幼い、でもうちの字。

「なんや、懐かしいなぁ」
「あれ、この箱昔から奥にあったやつじゃん。このかのだったの?」
「うん……こっちに持ってきてたんやけど、なんや開けれんくて」

そっと箱を撫でると、アスナは何か悟ったのかふーんと言うだけ。


カッターナイフを取り出して、何年かぶりにダンボールの封を切る。
カッターの刃を刺したとき、少しだけ緊張した。

ふたを開けるとちょっと懐かしいにおい。

中には少しのおもちゃと、数冊の本。

「アルバム?」
「うん、少しやけど、京都におった頃の写真持ってきてたんよ」

ソファに座ってアルバムを広げると、懐かしい光景。
ゆっくりゆっくり、ぱらぱらとめくっていく。
アスナも隣に座って覗き込んできて、写真のうちとうちを何度か見比べてきた。

「あんた、昔からぜんっぜん変わってないわね……」
「そんなことあらへんよ」
「えー、だってそのまんまじゃない」
「だってこれうちやもん」
「だからって変わらなさすぎー」

けらけら笑うアスナをほっておいて、お目当てのものを探す。

「あ、これ刹那さん?」
「うん」

ちょっと恥ずかしそうにうちの後ろに隠れているせっちゃんの映った写真。
ちょうど出会ったころ。

「刹那さんも変わらないわねー」
「せっちゃん、中身もかわっとらんよ」
「あんたが言っても説得力無いわよ」
「そんなことあらへんよー……っと、あったあった」

数枚の写真を取り出して、アルバムを傍らに置く。

アスナはうちからそれらの写真を受け取って、一枚一枚見ていった。
途中、何度か吹き出しているけど、そんな写真あっただろうか。

「ねぇ、これなにしてるの?」
「どれ? あぁ、それな」

覗きこめば、幼いうちとせっちゃんは白い布と桶とで格闘していた。

「染色してるんよ」
「染色?」
「そう。さっきの、そっちの写真。ぶどう食べてるやつあったやろ。あの続きや」
「あぁ、あれね。刹那さんのほっぺにぶどうの種付いてたやつ」
「そのぶどうの皮で染色したんよ」
「え、このハンカチ?」
「そ。」

はらり、とひろげて、へーっと眺める。
そのまま、なにを思ったのかにおいをかぎ始めた。

その姿が、少しあの頃の彼女にそっくり。

「ねぇ、ぶどうのにおいしないよ?」
「いったい何年前のもんと思ってるん?」
「だってー」

くすくす笑いながら、アスナの持っていたハンカチと写真を一枚とって、ぱしゃりと写メ一枚。
カチカチと簡潔に内容を打って、送信っと。

「刹那さん?」
「うん、覚えてるかなーって」
「覚えてるでしょ」
「そうやろか……」

そう返しながらも、ちょっとだけ期待する自分がいるのがわかった。

メールの返信でも電話でもなく、ノックの音が聞こえてくるまであとわずか。



おしまい
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