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企画でこのせつSS第二十三弾

企画でこのせつSS第二十三弾です。

『毎土!このせつSSいかがですか?』


みなさま、図書館島おつかれさまでした。
先週でしたね。
実は、私も行ってまいりました。
こっそりと。
そして本を受け取りました。
うぁーーーって、なんとも言いようのない感情に。
お手にとっていただいた方々、ありがとうございます。


さて今回のお題
『映画』『ソファ』『ジュース』

いや、なんていうか……難しい;
最近書けない……。
このせつパワーをどこかで補給せねば。



SSは続きからどうぞ。










「あ、明日までや」

一週間前に借りてきていた映画のDVD。
気がつけば返却日は明日。

いつもだったら急いで見るけど、今日はせっちゃんが泊まりに来ている。
どうしようか考えていると、ひょいっとDVDが手元から消えた。

「あ、」
「まだ見てないんですか?」
「え、あ、うん」
「では見ましょうか?」

せっちゃんの手にあるのは、さっきまでうちが持ってたもの。

「でもそれ、恋愛ものやえ?」
「ええ、タイトル見たことありますから」

前にせっちゃんとどんな映画を見るかって話になったとき、こっち系はまったくと言っていた。
せっちゃんらしい、と思ったのを覚えている。

「苦手やなかったっけ?」
「ええ。でも、たまにはいいかなって」

ちょっとはにかんで笑って、DVDを差し出された。








始まって30分。
肩に感じるわずかな重みとぬくもり。
下ろした髪が、さらりとせっちゃんの頬を覆う。

ちょっと寝るには早すぎるんやない?

映画の話は、まだ序章の段階。
もしかして、眠かったんかな……。
でも、せっちゃんに用意したお菓子とジュースはちゃんと減っている。

もしかして夕飯、足りんかったんかな?

せっちゃんの寝顔を見ながら、こくんと自分のオレンジジュースを飲み込んだ。
ちいさく開いた口からこぼれる息が、首にかかってくすぐたったい。

気がついたら、映画よりもせっちゃんになっていた。

ふにっとほっぺをつっつくと、ふにゅっと変な声。
いつもならすぐ起きるのに、なぜだか起きない。
安心してくれてる、ってことなんかな?

「ふふ、そうやったらとええな」

思わず口に出てしまった。
慌てて自分の口を手で塞ぐけど、起きる様子はなくてほっとして手を離す。

ちらちらと、せっちゃんを気にしながら映画に集中しようと試みる。
けれど、だいぶ見逃してしまっていてまったくわからない。

これはこのまま見んで返却やな。

停止ボタンを押して、テレビのスイッチを切る。
その瞬間、部屋がしんと静まった。

「なんや、静かやなぁ……」

少しだけ残っていたオレンジジュースを一気に飲み干した。
コップをテーブルの上に置いて、目に入ってきたのはせっちゃんの飲みかけのリンゴジュース。
うちのとは、違う味。

しばらく考えて、もう一度せっちゃんのほっぺをいじる。

「んにゃ……」

起きる様子はない。
そっと手をのばして、まだ半分残っているコップを手に取る。

「ん、おいし」

こっそりひとくちもらって、ばれないよう元の位置に。
ぽすんっとソファに体を預けると、肩にあった重みがずるずると膝の上に。

「これ、起きたら絶対せっちゃんおどろくやろなー」

くすくす笑って、髪に指を通してく。
するするするする、気持ちいい。

ゆっくりゆっくり、一定のリズムで動く体を見ていたら、うちまで眠気が。

今日はもうこのまま寝よか。

だんだん下がってくる瞼。

だんだんぼんやりしてくる意識。

「あ……」

うっすら開かれた視界に入ってきたせっちゃんのコップ。
それを見て、ふっと気がついた。

「あれ……間接ちゅーや」

これはせっちゃんに内緒やな。
せっちゃんのリンゴジュース、黙って飲んだのばれたら怒られるかもやし。






おしまい
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